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作家志望の発達障害/統合失調症者が展開する文章世界!

「生き別れた弟への宣戦布告、本音版」精神科病棟収容日誌(11)

収容第10日 2017/6/9


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「自分が高校を中退した途端、昨日まで教室で普通にダベったり遊んだりしていた仲間が、急によそよそしくなった。自分を見掛けると隠れられる様にもなっていた。当方も声を掛けられるのが怖い気がした。友達いなくなっちゃったのが、一番辛かった」(『シバトラ』第2巻、朝基まさし、講談社)

 
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 私も上の台詞と全く同じ経験をしており、未だに些細な契機でそれを思い出し、泣く事がある。最近、と言っても少し前だが、人から「学生時代の仲間とこう言う事をして、凄く楽しかった」と言う他愛も無い「筈の」話を聞いた際、羨ましくて悲しくて仕方が無く、電話越しに大泣きしてしまった。その時、相手はただ沈黙し、私の泣く様子を伺い、言葉を発せられず。
 結局は皆、違う世界を歩む存在だから、そうなっても当然なのだ。


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 何故、上の様な話を書いたかと言うと、直近でも、同じ病室に居る女性から似た話を聞いたからだ。
 それに対し、泣きはしなかった自分だけれども、やはり胸中が空になる様な、例えられない虚無感が付きまとう。私は高校在学時の人間だけで無く、実の弟とも断絶しているのだ。
 同室の女性はこう話した。
「妹に“ありがとう”と言う内容の手紙を書いた。普段、自分はそう言った事を彼女に面と向かっては言えない。妹に喜んで貰えたら良いと思う」
 私は弟の件に関して、もう泣きはしないし、悲しくも無い。それはある類の処理が完了した姿、と言うべきだろうか。私は、他者の家族関係が上手く行きそうな話を耳にすると、実直に「訳が解らん」としか思わない。
 友達は失ってしまった。
 反面、弟は居なくなってもどうだって良い。もうこの世に存在していなかったものだと、私は彼を割り切った。


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 しかし周囲から見ると、この関係なり感想はどう思われるのか、私には分からない。「弟など死んだ様なもの」「と言うよりも、親の遺産の取り分が多くなるから死んでくれた方が良い」と主張したい自分の思想はおかしいのかも不明だ。流石に、私の精神疾患を理由に、15年間に亘って回避されている現実を捉えると、弟は幸せになる以外にどうなっても良いと思う。死んで貰って全く持って差し支えが無い。


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弟へ
 もし生きているならば、早く死んで下さい。障害者を差別する大人に成長しているならば、尚更にそうした方が世の為です。もし「自分は違う」とでも反論したい場合は、頭を地面に擦り付け、私へと15年間の冷遇を謝れ。あなたの外見を私はもう知らないし、分かった場合は怒りが沸騰して殺してしまうでしょう。
 極力、そう言った事は避けようと心掛けるので、取り敢えず謝罪しろ。または死ね。その人間性で獣医師としての重責を負うのは犯罪だ。
障害者で精神科作業所員の姉より


小話

 弟がこのブログを読んだら、大変に面白い展開になりそうなので、彼の出自を少々に明かす。「もしかしてこいつじゃねえか」と思った方、その相手にこのブログを見せて確認を取る様に。
 弟は私が中退した福岡県立伝習館高校を卒業し、日本大学生物資源科学部獣医学科を出ている、らしい。全て人伝に知った話なのだが。
 差し違える結果でも良いから、直接に弟をこの手で殺したい。友達は勿論、親子きょうだい関係が上手く行く、それは幻想としか成り得ないのだ。因みに、今の自分はそう言った小説を執筆している。