SPARKILLING

作家志望の発達障害/統合失調症者が展開する文章世界!

「特別待遇者、蘇生にて応答せよ」精神科病棟収容日誌(3)

収容第2日 2017/6/1

1

 回診に来た主治医が言うには
「就職の面接や訓練が続き、あなたは想像以上にダメージを食らってしまった」
との事。それは現実に自律神経を壊した位なのだから、想像に難くない。

2

 睡眠薬が従来の倍量に増えたのだが、それでも朝五時には目が覚めた。これまでの様に、電車に飛び込むなどと言った強烈を極める悪夢は観ていないものの、やはり真っ直ぐは歩けない上、食べ物を見ると吐気が来る。どうやら主治医の言葉は的中しているらしい。暫くは一日のスケジュールに組まれた作業療法を休もうと思う。病棟の看護師からもそう、許可が出ている。
「大和さんは休む事が大切だから」
と。
 とは言っても、私の場合は「休む」と言う行動に大変な罪悪感が伴う。「休む」と「怠ける」の違いがよく分からないのだ。休む位ならば、文章を書きたい。それが今回の入院に於ける当方の裏返しの希望なのだが、周囲にその姿すらも「あの人がまた無理をしている」と映っている様だ。個人としては、執筆こそが気を休めたり、負荷を発散させたりする最善の方法なのだけれども。他者にはこの感覚が分からない、若しくは疑問に思われるそうなのだ。
 私は自分の休息の為、そして発散の為、更には表現の為に書き続けたい。

3

 ところで病床の壁に掲示された内容を見ると、以前から継続して私の主治医は院長、診察医はその直下の先生と決められている。
 この事実に対しての周りの反応は、一貫して「特別待遇だろ、それ」だった。
 私も薄々はそう感じている。
 何せ、院長は精神科医療界では名医として有名だ。更に、その直下の先生はこの病院を次期に支える存在になる、と言われている。つまりは現院長と、次期院長に面倒を見て貰っている患者、それが特別待遇の中身だ。
 大変に心強く有難い事だと思うが、精神科病院にて特別待遇をされると言うのは、何か複雑な心境にもなる。自分はそれまでの危険状態にあるのだろうか。大変におかしな考え方だけれども、他の患者と同料金を払っているのに、私はこれ程の好待遇を受けている。せめて好きな事を行い、休息を摂って病院側と先生方の厚意に応えたい。

小話

 入院患者は収容されて三日が経つと、病棟生活に慣れが来て体調に揺り戻しが来るとの事。自分は休憩入院の為に、そう酷くは発生しないと自分で考えるけれども、数日間は寝て食べて書いて、と言う生活が待っているだろう。
 娑婆世界にて、私が加入している音楽バンドのメンバーは、この状況をどう思っているのか。精神科患者に疑問的な見解を持つ者、精神科付属の薬局に勤務する者、大変に私と類似した性質を持つ者、無言ながらも状況を冷静に見守る者、と居る。けれども彼等は口を揃えてこう話す。
「柚希さんと会ってから、精神の病気に対する見方が良い意味で変わった」
 私は何が出来ていたのだろうか。