SPARKILLING

作家志望の発達障害/統合失調症者が展開する文章世界!

第四談 精神科医「こう言っては何だけれども」ー(6)孤独は本当に孤独か

ー周りの反応はどうでしたか。
 幼馴染には報告をしました。「大学入試への切符が手に入ったね」と返って来た事を覚えています。
ーその後、予備校や塾には行きましたか。
 入っても、辞めてしまいました。やはり何時まで経っても、人が怖いからです。だから、独学を選ぶしか無かった。
ーでは、一人で何でもこなさなければならない。
 そうですね。ある自習室を確保して、そこに通い詰めました。耳にはイヤホンを突っ込んで音楽を流し、周りを遮断して。久留米市内の場所です。
ー実家からは離れていますね。
 伝習館の生徒を見ると、フラッシュバックが起こるので。電車通室して、逃亡しました。

 
ー通学、通塾、でも無くて、通室。
 私は身分上、学生ではありませんでしたから。大検が効力を持っても、宙に浮いた様な居場所の無さは変わらず。友達も、前に出て来た幼馴染の他は、ほぼ居なくなりました。辛かったですね。
ー見捨てられたのでしょうか。
 振り返ると、私も壁を作りました。記憶が失われていたので、誰が自分とどう関わっていたのか、定かで無くなった為です。それは幸いでしたが、寂しかった。
ーそう言った感情を、当時は持っていたのですね。
 やはり私は現在、何処か壊れているのでしょうね。一日中、机に向かって誰とも会わずに過ごす日々が続いても、大して思う事はありません。そう言う意味では、昔の方が辛くても精神が豊かだったのかも知れない。戦前、戦後の日本社会みたいですね。
ー謂わば、精神病の急性期、と言うあなたの戦争でしょうか。
 私が敵に回したのは、結局、自分の周りです。今は自身しか本当に頼るべき存在が見当たらない。その所為か、人生では独り芝居を延々と演じています。