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作家志望の発達障害/統合失調症者が展開する文章世界!

第三談 私「何故自分は言葉が話せるの」ー(2)安楽死は精神医療を救うか

ーあなたには、自身を責める気持ちもありますか。
 ありましたが、失せました。私は別に好きで病気に罹った訳ではありませんし、出来る努力を尽くした結果として、こうなったのですから。自分を責めるのは変だと思います。
ー他人の所為にばかりにも、出来ないでしょう。
 本人主体の意見からすれば、「死にたがっている人間を殺さなかった事がいけなかった」。向こうからすると、「死にそうな人間を見殺しにしてはいけない義務がある」。ここが精神医療の病巣だと考えます。安楽死はこの行き違いを防ぐ、画期的な制度ですよ。

ー日本でも、動物には安楽死処置が施されますよね。
 はい。うちの父親は獣医師ですから、それを実行しています。
ーでは、人間にはそれを出来ないと言う矛盾も、彼の苦しみだったのでは。
 考えられますね。でも、せめて医療従事者ならば、セカンドオピニオン位は取ってから娘を拷問に処さないと。失格ですよ。
ー母親は、保健師だと言っていましたが。
 この人も失格。と言うより、医療従事者では無くて、夫の従者だと私は見受けています。自分の意見を押し殺して、夫に全権を委ねて傍観するだけ、と言う。
ーその頃に、弟さんはどうしていたのでしょう。
 高校受験の時期でした。確か、推薦入試に合格して、伝習館に入学が決まったと聞いています。
ーへえ。
 私には二つの疑問がありますね。一つは、伝習館側の対応です。姉がこれだけ散々たる末路を辿っているのに、何故、その弟を早々に推薦で取ってしまうのか。もう一つは、弟の行動です。姉が伝習館でどれだけ苦しんでいたのかを、果たして見ていたのか。
ー両者とも、あなたの存在はさて置いた、と言う事でしょうか。
 そうかも知れません。「姉はクズだったけれども、弟は逸材だ」「姉はクズだけれども、俺は違う」、と言った感じで。
ー余り自分を責めてはいけませんよ。
 どう考えても、私の行動と存在を見ない振りをしなければ、弟が入学を叶えられたと思えません。ここで責める、と言う表現は不適合です。自分は本当に駄目でした。常に、クズです。